黙示録12:1-18 『⑬サタンとの戦い 』 2011/12/11 松田健太郎牧師

黙示録12:1~18
12:1 また、巨大なしるしが天に現れた。ひとりの女が太陽を着て、月を足の下に踏み、頭には十二の星の冠をかぶっていた。
12:2 この女は、みごもっていたが、産みの苦しみと痛みのために、叫び声をあげた。
12:3 また、別のしるしが天に現れた。見よ。大きな赤い竜である。七つの頭と十本の角とを持ち、その頭には七つの冠をかぶっていた。
12:4 その尾は、天の星の三分の一を引き寄せると、それらを地上に投げた。また、竜は子を産もうとしている女の前に立っていた。彼女が子を産んだとき、その子を食い尽くすためであった。
12:5 女は男の子を産んだ。この子は、鉄の杖をもって、すべての国々の民を牧するはずである。その子は神のみもと、その御座に引き上げられた。
12:6 女は荒野に逃げた。そこには、千二百六十日の間彼女を養うために、神によって備えられた場所があった。
12:7 さて、天に戦いが起こって、ミカエルと彼の使いたちは、竜と戦った。それで、竜とその使いたちは応戦したが、
12:8 勝つことができず、天にはもはや彼らのいる場所がなくなった。
12:9 こうして、この巨大な竜、すなわち、悪魔とか、サタンとか呼ばれて、全世界を惑わす、あの古い蛇は投げ落とされた。彼は地上に投げ落とされ、彼の使いどもも彼とともに投げ落とされた。
12:10 そのとき私は、天で大きな声が、こう言うのを聞いた。「今や、私たちの神の救いと力と国と、また、神のキリストの権威が現れた。私たちの兄弟たちの告発者、日夜彼らを私たちの神の御前で訴えている者が投げ落とされたからである。
12:11 兄弟たちは、小羊の血と、自分たちのあかしのことばのゆえに彼に打ち勝った。彼らは死に至るまでもいのちを惜しまなかった。
12:12 それゆえ、天とその中に住む者たち。喜びなさい。しかし、地と海とには、わざわいが来る。悪魔が自分の時の短いことを知り、激しく怒って、そこに下ったからである。」
12:13 自分が地上に投げ落とされたのを知った竜は、男の子を産んだ女を追いかけた。
12:14 しかし、女は大鷲の翼を二つ与えられた。自分の場所である荒野に飛んで行って、そこで一時と二時と半時の間、蛇の前をのがれて養われるためであった。
12:15 ところが、蛇はその口から水を川のように女のうしろへ吐き出し、彼女を大水で押し流そうとした。
12:16 しかし、地は女を助け、その口を開いて、竜が口から吐き出した川を飲み干した。
12:17 すると、竜は女に対して激しく怒り、女の子孫の残りの者、すなわち、神の戒めを守り、イエスのあかしを保っている者たちと戦おうとして出て行った。
12:18 そして、彼は海べの砂の上に立った。

今日も黙示録から一緒に学んでいきたいと思います。
これまで大患難時代の事について一緒に学んできました。
先週はついに、第7の御使いによってラッパが吹きならされ、いよいよ終わりの時がきたというところまきました。
でも、実際には黙示録の半分までしか進んでいないので、ここで終わりではないですねという話をしたんです。

場面は、ここにきてまたもや一変します。
これまでは、ヨハネが神様に見せられたビジョンの中で、霊的な出来事と共に現実に起る出来事を見てきました。
ところがここで急に場面が変わると、何かファンタジー映画のようなシーンが次々に出てきて、現実の世界とはかけ離れた話しになってしまうのです。
これはどういう事かという事も色んな考えがあるのですが、僕は象徴を通して霊的世界での事が語られているのだと思います。
ここから、人類の歴史を通して働かれる、壮大な神様とサタンとの戦いが描かれているのです。
それでは早速、黙示録の12章からひも解いて行きたいと思います。

① 光に包まれた真のイスラエル
まず最初に、ひとりの女が登場します。

黙示録 12:1 また、巨大なしるしが天に現われた。ひとりの女が太陽を着て、月を足の下に踏み、頭には十二の星の冠をかぶっていた。
12:2 この女は、みごもっていたが、産みの苦しみと痛みのために、叫び声をあげた。

この女とは誰の事でしょう?
後でわかる事ですが、この女から産まれてくるのはイエス様なので、これはマリアの事を表しているようでもあります。
でも、ここで表されているのはもっと大きな規模のもので、イスラエルを表しています。
それは民族としてのイスラエルなのではなくて、神様との関係をしっかりと築いた、あるべき姿のイスラエル、真のイスラエルと呼んでいいかもしれません。
そしてそれは、民族としてはイスラエル人でない、霊的イスラエル、つまりわたし達異邦人クリスチャンへとやがて繋がって行きます。
この真のイスラエルは太陽という希望の光を身につけ、夜の象徴である月を踏み、頭には12部族や12使徒を表す完全数としての12の星の冠をかぶっています。
真のイスラエルは、奴隷となったり、そこから脱出して40年の間荒野をさまよったり、メシヤを生み出すためにたくさんの試練と苦しみを経験してきました。
② 古の蛇サタン
次に、別のしるしが登場します。

12:3 また、別のしるしが天に現われた。見よ。大きな赤い竜である。七つの頭と十本の角とを持ち、その頭には七つの冠をかぶっていた。
12:4 その尾は、天の星の三分の一を引き寄せると、それらを地上に投げた。また、竜は子を産もうとしている女の前に立っていた。彼女が子を産んだとき、その子を食い尽くすためであった。

この赤い竜は何でしょうか?
これも後で分る事ですが、サタンそのものです。
サタンは天の星、御使いの三分の一を自らの元に引き寄せたと言われます。
サタンは神様に反逆しますが、神様には全く太刀打ちできません。
そんなサタンの目的はひとつ、神様にとって最愛の存在であるわたし達人間を、神様から引き離し、滅ぼしてしまう事です。

まずサタンはエバをそそのかして、アダムとエバに善悪の知識の実を食べさせませた。
そこから人類は罪が入り、神様との関係が断たれてしまったのです。
しかし神様は、わたし達をそのままに捨て置かず、わたし達を救いだして下さいました。
創世記には、この様に書かれています。

創世記 3:15 わたしは、おまえと女との間に、また、おまえの子孫と女の子孫との間に、敵意を置く。彼は、おまえの頭を踏み砕き、おまえは、彼のかかとにかみつく。」

ここから、人類を守る神様の計画と、サタンとの戦いは始まっているのです

聖書全体を通して見る事ができるイスラエルの歴史の裏には、神の計画を阻止しようとする悪魔の働きと、それを守る神様の働きがあります。
先週思いがけず原稿から外れてお話しした、聖書の中で時々起る奇蹟がたくさん起る時期の秘密がここにあるんですね。(音声の方で聴く事ができます。)

悪魔は常に人類を神様から引き離そうと画策しているのですが、その中でも特に大きな働きをする事があります。
ある時はエジプトのパロの権威によってイスラエルを奴隷とし、支配と共に滅ぼそうとしました。
ある時はバアル信仰を使ってイスラエルを堕落させ、ダビデの血筋を断ってメシヤが生まれてこないようにしようとしました。
そしてメシヤが誕生すると、サタンは全精力を集中して、人類救済の計画を阻止しようとしたのです。
そのようにサタンが大きく働いて神様の計画を止めようとする時、神様は大きな奇跡と共に人類を守り、悪魔の働きを退けて来たのです。

サタンはついに生まれてこようとするメシヤの誕生を待ち伏せていました。
そして産まれてくると、ヘロデ王を使ってメシヤを子供の家に暗殺しようとしたのです。

12:5 女は男の子を産んだ。この子は、鉄の杖をもって、すべての国々の民を牧するはずである。その子は神のみもと、その御座に引き上げられた。
12:6 女は荒野に逃げた。そこには、千二百六十日の間彼女を養うために、神によって備えられた場所があった。

また、律法学者やパリサイ派のユダヤ人を中心とする人々を使って、イエス様を殺してその働きを阻止しようとしました。
しかし、とうとうメシヤを殺す事に成功したとサタンが思った時、イエス様の十字架による罪の贖いが完成し、神様の計画はサタンに勝利したのです。

12:7 さて、天に戦いが起こって、ミカエルと彼の使いたちは、竜と戦った。それで、竜とその使いたちは応戦したが、
12:8 勝つことができず、天にはもはや彼らのいる場所がなくなった。
12:9 こうして、この巨大な竜、すなわち、悪魔とか、サタンとか呼ばれて、全世界を惑わす、あの古い蛇は投げ落とされた。彼は地上に投げ落とされ、彼の使いどもも彼とともに投げ落とされた。
12:10 そのとき私は、天で大きな声が、こう言うのを聞いた。「今や、私たちの神の救いと力と国と、また、神のキリストの権威が現われた。私たちの兄弟たちの告発者、日夜彼らを私たちの神の御前で訴えている者が投げ落とされたからである。
12:11 兄弟たちは、小羊の血と、自分たちのあかしのことばのゆえに彼に打ち勝った。彼らは死に至るまでもいのちを惜しまなかった。
12:12 それゆえ、天とその中に住む者たち。喜びなさい。しかし、地と海とには、わざわいが来る。悪魔が自分の時の短いことを知り、激しく怒って、そこに下ったからである。」

イエス様の十字架による罪の贖いが完成した時、サタンの敗北は決定的なものとなりました。
サタンは今から2000年前、すでに敗北が確定して、地に投げ落とされているのです。
サタンはその告発者としての力も失いました。
なぜでしょう?
それは、イエス様の十字架によってわたし達の罪は贖われたからです。
サタンがどれだけわたし達の罪を告発しても、わたし達の罪はもう赦されているのです。
しかし、サタンは今もあがき続けるのです。

12:13 自分が地上に投げ落とされたのを知った竜は、男の子を産んだ女を追いかけた。
12:14 しかし、女は大わしの翼を二つ与えられた。自分の場所である荒野に飛んで行って、そこで一時と二時と半時の間、蛇の前をのがれて養われるためであった。
12:15 ところが、蛇はその口から水を川のように女のうしろへ吐き出し、彼女を大水で押し流そうとした。

イエス様の昇天の後、やがて国としてのイスラエル崩壊しました。
また、歴史上において、霊のイスラエルであるキリストの教会も、幾度となく危機を迎えてきました。
ある時は、教会は大迫害によって危機を迎えました。
ローマ帝国だけでなく、イスラム教や共産主義、様々な国や宗教がキリスト教を迫害してきました。
また、外からの迫害だけでなく、内側からの堕落によっても、教会は危機を迎えました。
律法主義が旧約的信仰の中で堕落をもたらしたように、カトリック教会が堕落し、現代もわたし達はプロテスタント教会の中に起っている堕落と戦っています。
サタンは様々な方法で教会の力を奪い、破壊しようとしてきましたが、その度ごとに、わたし達は神様に守られてきたのです。

③ サタンとの戦い
サタンとの戦いは、イスラエルだけの問題、教会だけの問題、過去に生きた人達や、終末の時代に生きなければならない人達だけの問題ではありません。
現代に生きるわたし達、ひとりひとりの戦いでもある事を忘れないでください。

サタンは、今もわたし達に働きかけ、神様との関係のない人達がイエス様に出会う事を阻止し、すでにクリスチャンとなったわたし達を神様から引き離して力を奪おうとしているのですから。
サタンはどのようにして、わたし達に攻撃をして来るのでしょうか?

エクソシストみたいなもののように、そうとわかりやすい悪霊なんて恐れる必要はないんです。
わたし達が本当に注意しなければならないのは、サタンの古代からの常とう手段、“嘘”です。
サタンはエバを巧みに嘘で騙し、人類を罪の中に落としました。
今も悪魔は、わたし達に嘘をつき、騙そうとし続けています。

「神があなたに与えるのは、制限があってつまらないものじゃないか。あなたは、自分の心が求めるものを得るべきだ。」
「もっと頑張って美しくなれば、あなたは愛されるようになる。」
「もっとがんばって勉強すれば、あなたは幸せになることができる。」
「他の人と同じようにできない人は、努力をしていないダメな人なのだ。そのような人たちに価値はない。」
「あなたが不幸なのは、あなたの生い立ちや環境が悪かったからだ。」
「神(宗教)の束縛から、あなたは自由になるべきなのだ。」
「神(宗教)のような戦争を起こすものを、わたし達は否定するべきだ。」(逆に「あなたが信じている事を否定する、邪悪な者を滅ぼすべきです。」という嘘もあります。)
「あなたが不幸なのは、あなたが神に愛されていないか、神に力がないか、神はそもそもいないのかのどれかだ。」

これはどれも、新しい考え方ではありません。
サタンがエバについた嘘を、今風にアレンジしただけです。
また、“告発者”であるサタンは、わたし達の罪によって、わたし達を責めようとします。
しかし、先ほども言ったように、わたし達の罪は赦されているので、その告発には何の力もないのです。
にもかかわらず、それが本当であるかのように嘘をつき、わたし達の罪深さを明らかにし、わたし達がいかに神様の愛に足りないのかという事を信じさせようとするのです。

でも皆さん、わたし達を神様から引き離す事ができる者はいないのです。
パウロもこう言っています。

ローマ 8:39 高さも、深さも、そのほかのどんな被造物も、私たちの主キリスト・イエスにある神の愛から、私たちを引き離すことはできません。

サタンにだって、わたし達から一度受けた救いを奪う事はできません。
しかし、サタンにはクリスチャンであるわたし達を、無力にする事ができるのです。
わたし達が地の塩ではなく、世の光とはなれないと信じさせる事によって。
神様が、わたし達と共にはいないかのように信じさせる事によって。
神様の力ではなく、自分の力こそが大切だと思いこませる事によって・・・。

わたし達が無力になれば、福音を聴く人達は減ります。
イエス様と出会い、救われる人達も減ります。
うまくすれば、わたし達が墓穴を掘って、自分達の評判を下げてくれたりもします。
サタンはそれを狙っているのです。

そんな悪魔の声に、耳をすませないで下さい。
わたし達が聞くべきなのは、悪魔の嘘などではなく、神様の真実の言葉であるはずです。
わたし達に、悪魔を撃退する力はありません。
しかし、わたし達が神様に聞き従うならば、わたし達はサタンの嘘など恐れる必要がありません。

12:16 しかし、地は女を助け、その口を開いて、竜が口から吐き出した川を飲み干した。
12:17 すると、竜は女に対して激しく怒り、女の子孫の残りの者、すなわち、神の戒めを守り、イエスのあかしを保っている者たちと戦おうとして出て行った。
12:18 そして、彼は海べの砂の上に立った。

こうして、わたし達は神様の守りの中で生きていきます。
すると悪魔はわたし達に対して怒りを募らせて、最期の闘いを挑もうとするのです。
こうして、世界は終末へと入って行くというのが、霊的な視点から見た人類の歴史です。

来週から、話しは再び終末へと戻ります。

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