ヨハネ15:1-12 「私にとどまっていなさい」－いのち、愛と平和の実－ 2022/12/04 小西孝蔵
- 初めに
- ワールドビジョンの3年に一度の国際会議に参加（ガーナ）、子供が主役。
- 現代の４C問題（Conflict-戦争と分断, Covid-感染症, Climate-change-災害と飢餓, Cost-upインフレと貧困）が提起。ヨハネ15章4節がテーマ聖句。
- ヨハネ13～17章は、過越祭、十字架刑の前夜、最後の晩餐におけるキリストの弟子たちへの「遺言」、本日は、15章1～12節と16章33節を取り上げる。
２．実をならせるための手入れ
①ヨハネ15（1）「私はまことのブドウの木、私の父は農夫」－身近な例えとして、ブ
ドウの木は、キリストを指す、天の父なる神は農夫であるとともに農場主（イザヤ）。
② 刈り込み（pruning）「実を結ぶものはすべて、もっと多く実を結ぶように刈り込みをなさいます」－ブドウ農家では8～9割の枝を剪定、これをしないと枝が伸びすぎて実を結ばない。我が家の梅の木も同じで、実が極端に少ない。
- 人生の試練を経て、余分の自我が砕かれることによって実を結ぶ備えができる。
３．いのちの源
① 留まること（abiding in）－永遠のいのち
・15章5節「わたしはぶどうの木、あなたがたは枝です。人がわたしに
とどまり、わたしもその人にとどまっているなら、その人は多くの実を結びます」
・ブドウの木は、キリストのいのちを象徴－”living water”, “bread of life”と同様。
キリストの贖いと復活を通じて、私たちに本当のいのちが与えられる
・ヨハネ3章16節「神はそのひとり子を賜わったほどに、この世を愛して下さった。それは御子を信じる者がひとりも滅びないで、永遠の命を得るためである。」
② 接ぎ木されること(grafting) －自己中心から神様中心へ
・私は、若いころ計画人間、成果主義、その結果は、疲れ果ててダウン寸前。
・一旦神から離れて自分を見失っても、悔い改めて、神様に立ち帰れる。それは、ブドウの木に接ぎ木されるのと同様。
・15章5節「私を離れてはあなた方は何もできない」（Apart from Me, you can do nothing）このことばは、いつも痛感。今回のガーナ行きでも。
4．どのような実を結ぶのか
① 愛 －アガぺの愛に動かされて
・15節「父がわたしを愛されたように、わたしもあなたがたを愛したのである。
わたしの愛のうちにいなさい（Abide in My love）・・また、あなたがたの喜びが満ちあふれるためである。15:12わたしのいましめは、これである。わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互に愛し合いなさい。]
・十字架の贖罪により対価なくして与えられる愛の絶対的な愛によって、私たちは神の愛を知ることができる。 ヨハネ14章26節では、「聖霊があなた方にすべてのことを教えてくれる」とある。愛と喜びと平和が御霊の働きによって与えられる。
・ガラテヤ5章22～23節「御霊の実は、愛、喜び、平和、寛容、慈愛、善意、忠実、柔和、自制であって、これらを否定する律法はない。」
② 平安・平和の実現
・ヘブライ語で「シャーローム」（ギリシャ語でエイレーネ―）
－神とともにいる平安、平和。イザヤ書で預言。敵をも愛する神の愛によってはじめて本当の平和（平安）が実現。戦争・紛争によって「憎しみの連鎖」が広がる中で、キリストのアガぺの愛による「愛の連鎖」、「平和の連鎖」が広がる。神の国は既にこの世に到来。神様は、真の義と愛によって、歴史を動かしておられる。
・ 私の尊敬する恵子ホームズさんの「アガぺ」の 活動－日本軍の捕虜となって虐待
を受けた元イギリス兵に対する和解の旅を続けておられる。
・ヨハネ14章27節 「わたしは平安をあなたがたに残して行く。わたしの平安をあなたがたに与える。・・・あなたがたは心を騒がせるな、またおじけるな。」
・ヨハネ16章33節 「これらのことをあなたがたに話したのは、わたしにあって
平安を得るためである。あなたがたは、この世ではなやみがある。しかし、
勇気を出しなさい。わたしはすでに世に勝っている」
5．終わりに
① 苦難（tribulation)の中にある隣人（遠き、近き）の痛みに寄り添う。キリストの痛みをわが痛みとして。“Let my heart be broke with the things that break the heart of God”(ワールドビジョン創始者ボブピアス)
- 本日のメッセージのポイントは、「私のうちに、私の愛のうちにとどまりなさい」
そして「私があなた方を愛したようにあなた方も互いに愛し合いなさい」
- 何よりも大事なことは、主の恵みに対する感謝と賛美を絶やすことなく。
〇コロサイ書3章14～16節
「 3:14これらいっさいのものの上に、愛を加えなさい。愛は、すべてを完全に結ぶ帯である。 3:15キリストの平和が、あなたがたの心を支配するようにしなさい。・・・いつも感謝していなさい。 3:16キリストの言葉を、あなたがたのうちに豊かに宿らせなさい。そして、知恵をつくして互に教えまた訓戒し、詩とさんびと霊の歌とによって、感謝して心から神をほめたたえなさい。」