創世記46章 エジプトへの移住

エジプトへ

ヤコブは、エジプトに向かう途中、ベエル・シェバで神さまを礼拝しました。

神さまが、アブラハムに与えると言われた地を離れるということは、ヤコブにとっても不安なことだっただろうと思います。
神さまは、そんなヤコブに心配しなくても良いと伝えます。

創世記 46:3 すると神は仰せられた。「わたしは神、あなたの父の神である。エジプトに下ることを恐れるな。わたしはそこで、あなたを大いなる国民とする。
46:4 このわたしが、あなたとともにエジプトに下り、また、このわたしが必ずあなたを再び連れ上る。そしてヨセフが、その手であなたの目を閉じてくれるだろう。」

これはすごく大切なことですね。
神さまが、「行きなさい」と言うのでなければ、僕たちは動くべきではありません。
特に、約束の地であるカナンから離れるのですから、なおさらです。

でも神さまの計画は、エジプトに留まる400年も計算に入っていました。

ヤコブはかなり高齢だったので、移動も大変だったのではないかと思いますが、聖書には彼らが車に乗って移動したことが記されています。(創世記 46:5)

ヨセフがエジプトにいたころにエジプトを支配していたのは、エジプトの歴史では「第2中間期」と呼ばれる時代ではないかと思いますが、その頃エジプトを支配していたのはヒクソスという遊牧民族だったのではないかと考えられます。
彼らはエジプトに馬と戦車の技術を持ってきた民族なので、ヤコブたちを乗せる馬車があったことも辻褄が合いますね。

再会

ヤコブはついに、失われた息子ヨセフとの再会を果たします。
どれほど大きな感動だったことでしょうね。

創世記 46:30 イスラエルはヨセフに言った。「もう今、私は死んでもよい。おまえがまだ生きていて、そのおまえの顔を見たのだから。」

ヨセフはヤコブに、ファラオから職業を尋ねられたら、「羊飼いです」と答えるように告げます。
そうすれば、ゴシェンに住むようにと言われるからです。

ゴシェンに住むことがどうして大切なことなのでしょう?

恐らく、ゴシェンは羊を飼うには適したところだということと、エジプト人から離れた地に住んだ方が良いとヨセフが判断したからだと思います。

イスラエルは、どんな時代にも世界から切り離され、独自の文化を維持するように命じられていた約束の民でした。
彼らがその生活を続けるためには、エジプト人たちから離れた地域に住んだ方が良いのは確かなことなのだと思います。