出エジプト記 7章 最初の災い(7:1–25)

1. 神はモーセを「神」とし、アロンを「預言者」とする(7:1–2)

神はモーセにこう言います。

「わたしはあなたをファラオに対して神とする。 あなたの兄アロンはあなたの預言者となる。」

これは驚くべき宣言です。

  • モーセ:神の代理として立つ

  • アロン:モーセの言葉を語る預言者

つまり、 モーセの召命は“神の権威の代理”としての働きへと高められます。

 

2. ファラオの心はかたくなになる(7:3–5)

神はこう言います。

「わたしはファラオの心をかたくなにする。」

これは、

  • 素直だったファラオ心を神がかたくなにした という意味ではなく、

  • ファラオが元々持っていた神に反抗する心を、神がそのまま“強固にされる” という意味です。

その結果として、 災いは神の主権を示す舞台となるのです。

 

3. モーセとアロンは神の命令に従う(7:6–7)

モーセ80歳、アロン83歳。 高齢の兄弟が、神の召命に従って立ちます。

ここは、 神の働きは年齢に左右されない という重要なメッセージです。

 

4. 杖が蛇に変わる(7:8–13)

ファラオの前で、アロンの杖が蛇に変わります。

  • 魔術師たちも同じことをする

  • しかしアロンの蛇が彼らの蛇を飲み込む

これは象徴的です。

神の力は、エジプトの魔術や宗教的権威を飲み込む。

しかしファラオの心はかたくなになり、 災いの第一歩が始まります。

 

5. 最初の災い:ナイル川の水が血に変わる(7:14–25)

● ナイル川はエジプトの「命の源」

  • 農業

  • 生活用水

  • 宗教的象徴

  • 経済の中心

ナイルは、エジプト文明そのものです。

● そのナイルが「血」に変わる

アロンが杖を伸ばすと、

  • ナイル川は血に変わり

  • 魚は死に

  • 川は悪臭を放ち

  • 水は飲めなくなる

これは、 エジプトの命の源が裁かれた という意味です。

● 魔術師も同じことを行う(7:22)

魔術師たちも水を血に変えます。 しかし、重要なのはここです。

彼らは血を水に戻すことはできなかった。

つまり、

  • 破壊はできても

  • 回復はできない

神だけが「回復の主権」を持つのです。

● ファラオは心を閉ざす(7:23)

ファラオは家に戻り、 この出来事を心に留めません。

これは、 災いがファラオの心を砕くのではなく、むしろ固める という逆説的な展開です。

 

6. まとめ

出エジプト記7章は、 神の力が歴史に介入し始める章です。

  • モーセは神の代理として立ち

  • アロンは預言者として語り

  • 杖が蛇に変わり

  • ナイル川が血に変わり

  • エジプトの命の源が裁かれ

  • 魔術師は模倣するが回復できず

  • ファラオは心を閉ざす

ここから、 十の災いという神の主権のドラマが本格的に始まります。