十戒(5)父と母を敬う(過去ブログより)

出エジプト 20:12 あなたの父と母を敬え。あなたの神、【主】が与えようとしているその土地で、あなたの日々が長く続くようにするためである。

当たり前と言えば当たり前。
とても常識的な事だともいえるけど、実はとても難しいことでもあるのが両親を敬うこと。
それは、両親が僕たちにとって一番身近な存在だからだ。

両親を敬い、愛することが当たり前で簡単なことだと思える人は、たぶん幸せだ。
しかし実際には、両親を敬うということさえも、難しいと感じることが多いんじゃないだろうか。
多くの人たちは、両親からの愛の不足、歪んだ形の愛に苦しめられている。
両親から離れても、まだそのことで苦しんでいる人たちもいるだろう。
ましてやずっと一緒に生活していたりすれば、それは並大抵のことではないはずだ。

「親が、もっとこんな人だったら…。」
「もっとこういうことをしてくれる親だったらよかったのに…。」
「あの時、お父さんが言ったあの一言が、自分にとって心の傷となっている。」
そんな、恨み言のひとつも持っているのが僕たちなんじゃないだろうか。

「あなたの父と母を敬いなさい。」と聖書は教えている。
それは、一番赦しにくい存在である両親を赦し、愛し、尊敬することができたとき、僕たちの心は大きく開放されるからだ。

僕たちがその恨みを開放しなければ、僕たちはいつまでも自分を愛することができない。
そしてその恨みは、自分の子供たちにまで伝染していってしまう呪いのようなものなんだ。

僕たちはまず、天のお父さんの愛に心を向けよう。

自分の血のつながった父はああだった、こうだった。
自分と血のつながった母は、あんな事をして、こんな事を言った。
でも僕たちの天のお父さんは、僕たちをありのままで愛してくれているんだよ。

もちろん僕たちが成長し、罪から離れ、素晴らしい人になっていく事をお父さんは喜んでくれるけど、
今の汚いままの僕たちでも、それでも愛してくれているんだ。

お父さんが愛してくれているから、僕たちはもっと素晴らしい人になりたい。
もっと喜んでくれる事をしたいと思えるようになっていくんだよ。

血のつながった両親を愛することは、もちろん難しい。
でも、僕たちが“両親の愛の足りなさ”を補って余りある神様の愛に満たされるとき、両親を赦し、愛し、敬う心の余裕もそこから生まれてくるんじゃないだろうか。

僕たちと同じように欠けがあって、罪をもっている両親を、そのままで敬う心が生まれてくるんじゃないだろうか。
そうしたとき、僕たちは恨みの鎖から解き放たれて、自分をも、他人をももっと愛することができるようになっていく。

まとめ: 愛することが難しいからこそ、両親を赦し、愛し、敬おう