出エジプト記24章 シナイ山の契約
契約
これまでの律法は、イスラエルの民と神さまとの間の契約として結ばれることになります。
契約の内容は、イスラエルは律法を守ることによって祭司の国民とされ、そこに特別な祝福が与えられるという内容です。
モーセは、神さまとの契約を結ぶにあたって、彼だけが神さまの元に来るようにと命じられます。
それは、この時はモーセが祭司としての役割を果たし、神さまとの人との間の仲介者となるためです。
このことによって、罪のために人は神さまに近づけない存在になっており、神さまと人との間には仲介者が必要な状態にあることが改めて強調されます。
そしてこれは、後に来る本当の仲介者であるイエスさまがどのような立ち位置にあるかということが示されるためでもあります。
民の同意
モーセに伝えられていた律法と、契約の内容がイスラエルの人々に伝えられます。
そして、イスラエルの人々はそれに同意しました。
出エジプト 24:3 モーセは来て、【主】のすべてのことばと、すべての定めをことごとく民に告げた。すると、民はみな声を一つにして答えた。「【主】の言われたことはすべて行います。」
民は、はっきりと同意しました。
だから、この直後に金の牛の像を作って契約を破ったことが大問題になるわけです。
あんまりにも軽率というか、「言葉だけかいっ」って感じですよね。
僕たちの契約はどうでしょう?
信仰を告白して、洗礼を受けることも一つの契約です。
神さまの前に誓う、結婚は?
契約って大切ですよね。
モーセは神さまの元に行くと、いけにえを捧げ、契約を締結します。
出エジプト 24:8 モーセはその血を取って、 民に振りかけ、 そして言った。 「見よ。これは、これらすべてのことばに基づいて、【主】があなたがたと結ばれる契約の血である。
「契約の血」、僕たちは聖餐式の時に耳にすることばですね。
イエスさまが僕たちのために流された血こそが契約の血であり、僕たちのも救いの契約の中にあるというしるしです。
こうして、モーセは山に登っていきました。
神さまの栄光
シナイ山は、雲に覆われていました。
モーセはその中で1週間を過ごします。
そして7日目、モーセは山の奥へと一人で入っていきました。
出エジプト 24:17 【主】の栄光の現れは、 イスラエルの子らの目には、 山の頂を焼き尽くす火のようであった。
この時の雲や、燃える火のようなものは、神さまの栄光です。
聖書の中では「シャカイナ」という言葉で呼ばれているものですね。
後には神殿の至聖所も常にこの雲で覆われます。
これは、神さまの臨在の顕れですね。
神さまは偏在なのでどこにでもおられるのだと思いますが、「神さまがここにいる」ということの表れとして、臨在(存在感)が強烈に知覚されるわけです。
それはもう、目に見えるほどに!
このシャカイナの最終形態(笑)が、イエスさまですね。
イエスさまは、見えない神さまの形です。
イエスさまを通して、みんなは「神さまが一緒にいて下さる」ということを知ったわけです。