ヨハネ14:15-24 助け主の約束

愛と従順の関係(14:15)

イエスはまず言われます。

「あなたがたは、わたしを愛しているなら、わたしの戒めを守るはずです。」

主は、

「戒めを守るなら愛している。」

とは言われませんでした。

順序は逆です。

真の従順は愛から生まれます。

弟子たちはまもなく主と離れ離れになるように見えます。

しかし主への愛は、なおその教えに従う歩みとして現れるのです。

ここで主は、愛と従順が切り離せないものであることを教えられます。


もう一人の助け主(14:16-17)

続いてイエスは大きな約束を与えられます。

「わたしは父にお願いします。そうすれば、父はもう一人の助け主をお与えになります。」

「助け主」と訳されている言葉(パラクレートス)は、

  • 助ける方
  • 弁護する方
  • 慰める方
  • 励ます方

という広い意味を持っています。

イエスご自身が弟子たちの助け主でした。

しかし主が去られた後、

「もう一人の助け主」

すなわち聖霊が遣わされるのです。

そして主は言われます。

「その方が、永遠にあなたがたとともにおられるためです。」

イエスの地上での働きには時間的な区切りがありました。

しかし聖霊は永遠に信じる者と共に住まわれます。

さらに、

「この方は真理の御霊です。」

と言われます。

聖霊は人々を真理へ導き、キリストを明らかにされる方なのです。


「あなたがたを捨てて孤児にはしない」(14:18-20)

主は弟子たちの不安をよくご存じでした。

そこで優しく約束されます。

「わたしはあなたがたを捨てて孤児にはしません。」

弟子たちは主が去られることを恐れていました。

しかしイエスは彼らを見捨てられるわけではありません。

「あなたがたのところに戻って来ます。」

と言われます。

これは復活後の現れだけでなく、聖霊による主の臨在も含んでいます。

そして主は続けて語られます。

「わたしが生きるので、あなたがたも生きることになります。」

ここには復活の約束があります。

キリストの命は弟子たちの命の保証なのです。

さらに、

「わたしが父のうちにおり、あなたがたがわたしのうちにおり、わたしがあなたがたのうちにいる。」

と言われます。

これは信じる者とキリストとの深い結び付きを示しています。


ご自身を現される主(14:21)

イエスは再び愛と従順について語られます。

「わたしの戒めを保ち、それを守る人は、わたしを愛する人です。」

そしてその人には、

「父もその人を愛し、わたしもその人を愛して、わたし自身をその人に現します。」

と約束されます。

これは目に見える姿で現れるという意味ではありません。

信じ従う者は、主をより深く知るようになるということです。

愛と従順の中で、キリストとの交わりは深められていくのです。


ユダ(イスカリオテではない)の質問(14:22)

そこでユダ(タダイとも呼ばれる弟子)が尋ねます。

「主よ。なぜ私たちにはご自分を現そうとし、この世には現そうとされないのですか。」

彼はまだメシアが公然と世界へ栄光を現すと考えていました。

しかしイエスが語っておられるのは、政治的な王国ではなく、信仰による交わりの世界でした。


父と子が住まわれる(14:23-24)

するとイエスは答えられます。

「だれでもわたしを愛する人は、わたしのことばを守ります。」

そして驚くべき約束を与えられます。

「わたしの父はその人を愛し、わたしたちはその人のところに来て、その人とともに住みます。」

旧約時代、神の臨在は幕屋や神殿に現されました。

しかし今や神は、

信じる者の内に住まわれる

のです。

これは新しい契約の祝福の核心です。

一方、

「わたしを愛さない人は、わたしのことばを守りません。」

とも言われます。

人の本当の姿は、その人がキリストのことばにどう応答するかによって明らかになるのです。


主が去られても失われないもの

弟子たちは、

「主が去ってしまう。」

という不安を抱いていました。

しかしイエスは、

  • 聖霊を与える
  • 孤児にはしない
  • わたしは生きる
  • わたしはあなたがたのうちにいる
  • 父と子が共に住む

と約束されます。

つまり主は去られるのではなく、

新しいかたちで弟子たちの内に住まわれるのです。


この箇所が私たちに語ること

私たちも時に、

「神が遠く感じる。」

ことがあります。

しかしイエスは、

「あなたがたを孤児にはしません。」

と約束されました。

信じる者は決して一人ではありません。

聖霊が共におられ、父と子がその人の内に住んでくださるのです。

また主への愛は感情だけではなく、主のおことばに従う歩みとして現れます。

その歩みの中で、私たちはますますキリストを知り、その臨在を経験するようになるのです。


この箇所の中心メッセージ

イエスは弟子たちに、もう一人の助け主である聖霊を遣わすことを約束された。

主は弟子たちを孤児のように見捨てず、聖霊によって共に住まわれる。

キリストを愛する者はそのことばに従い、その人の内に父と子の豊かな交わりが与えられるのである。

「わたしはあなたがたを捨てて孤児にはしません。あなたがたのところに戻って来ます。」(ヨハネ14:18)