民数記18章 祭司とレビ人の務め ── 神が与えられた責任(18:1-32)
民数記18章は、アロンの杖が芽を出した出来事の直後に置かれています。
17章で神は、アロンとその家が祭司として選ばれていることを明確に示されました。
そして18章では、その選びがどのような責任を伴うのかが説明されます。
神に選ばれることは特権ですが、それは同時に責任でもあります。
この章の中心は、神が与えられた務めには責任が伴い、その務めを果たすために必要なものは神ご自身が備えてくださるということです。
祭司もレビ人も、自分のためではなく神のために仕えるよう召されていたのです。
背景
民数記16章ではコラの反逆が起こりました。
人々は祭司職を巡って争い、神の定められた秩序に反抗しました。
17章では、アロンの杖が芽を出すことによって、神がアロンの家を祭司として選ばれたことが示されます。
18章はその続きです。
神は選びを示されただけでなく、その役割と責任を明確にされます。
これによって、イスラエルの共同体における祭司とレビ人の務めが改めて確認されるのです。
1. 祭司の責任(18:1-7)
神はまずアロンに語られます。
祭司たちは聖所と祭壇に関する責任を負わなければなりませんでした。
もし聖なるものに関して罪が生じれば、その責任は祭司たちに問われます。
レビ人は祭司を助ける働きを担いますが、祭壇や至聖所に近づくことは許されませんでした。
神はこう言われます。
「あなたがたは祭司職を賜物として与えられている。」
祭司職は権利ではなく、神から与えられた賜物でした。
そのため高ぶる理由ではなく、忠実に仕えるための召しだったのです。
2. 祭司への分け前(18:8-20)
神は祭司たちの生活についても語られます。
祭司たちはイスラエルのささげ物の一部を受け取ることが許されました。
穀物のささげ物、罪のためのいけにえ、罪過のいけにえなどの一部は祭司のものとなります。
さらに初物も祭司たちに与えられます。
一方で、祭司たちは土地を相続しません。
その代わりに神は言われます。
「わたしがあなたの受ける分であり、あなたの相続である。」
これは非常に印象的な言葉です。
他の部族は土地を受け継ぎます。
しかし祭司たちは神ご自身を相続として与えられるのです。
3. レビ人への十分の一(18:21-24)
レビ人にはイスラエルの十分の一が与えられます。
彼らは幕屋の奉仕に専念しているため、土地の相続地を持ちません。
その代わり、民の十分の一によって支えられました。
レビ人の生活は神と神の民によって支えられるものでした。
ここにも大切な原則があります。
神はご自身の務めのために召された者を放置されません。
必要な備えを与えてくださるのです。
4. レビ人も十分の一を献げる(18:25-32)
さらに神はレビ人に対しても命じられます。
受け取った十分の一の中から、最良の部分を主に献げなければなりません。
レビ人もまた献げる側だったのです。
特別な務めに就いているからといって例外ではありません。
神の恵みを受ける者は、その恵みに応答する責任があります。
レビ人も神の前では礼拝者であり、感謝をもってささげるよう求められていました。
この箇所が私たちに語ること
民数記18章は、神の召しには責任が伴うことを教えています。
祭司もレビ人も特別な務めを与えられました。
しかしそれは名誉を得るためではなく、神と民に仕えるためでした。
また、この章は神が仕える者を養われることを教えています。
祭司もレビ人も土地を持ちませんでした。
しかし神は必要を備えてくださいました。
神の働きは神の供給によって支えられるのです。
さらに、この章は神ご自身が最大の報いであることを教えています。
祭司たちは土地を持ちませんでしたが、
「わたしがあなたの受ける分である」
という約束を受けました。
これは今日の信仰者にも当てはまります。
神から与えられる祝福も大切ですが、何よりの祝福は神ご自身との交わりなのです。
この箇所の中心メッセージ
神は祭司とレビ人にそれぞれの務めと責任を与えられた。
その奉仕は特権であると同時に責任であり、神はその務めに必要な備えを与えられた。
祭司たちの最大の相続が神ご自身であったように、神の民にとっても最高の祝福は神との交わりなのである。
「わたしがイスラエルの子らの中で、あなたの受ける分、あなたの相続である。」(民数記18:20)


