コロサイ3章 新しい人を着る(3:1-25)
背景
① 教理から実践への転換
コロサイ1〜2章でパウロは、
- キリストの卓越性
- キリストの十分性
- 偽りの教えへの警告
を語りました。
3章からは、その真理をどのように日常生活に適用するかが教えられます。
② 救われた者の新しい生き方
パウロは、信徒がすでにキリストと共によみがえらされた者であることを前提に語ります。
そのため、以前の生き方に戻るのではなく、新しい人として歩むよう勧めます。
③ 内面からの変化
この章の中心は外面的な宗教活動ではありません。
キリストによって変えられた心と生活です。
④ 本章の中心テーマ
コロサイ3章の主題は、「キリストにある新しい人として生きなさい」ということです。
救いは単なる立場の変化ではなく、生き方の変化をもたらします。
1. 上にあるものを求める(3:1-4)
① キリストと共によみがえった
信徒はキリストと共によみがえらされた者です。
② 上にあるものを求める
地上だけではなく、神の国に目を向けます。
③ キリストに心を向ける
キリストは神の右に座しておられます。
④ 新しい身分
信徒の命はキリストと共に神のうちに隠されています。
⑤ 将来の栄光
キリストが現れる時、信徒も共に栄光のうちに現されます。
現在の生き方は将来の希望によって導かれます。
2. 古い人を脱ぎ捨てる(3:5-11)
① 地上的なものを捨てる
パウロは罪の習慣を断ち切るよう勧めます。
② 肉の欲との決別
不品行、汚れ、貪欲などを避けます。
③ 怒りや悪意を捨てる
人間関係を破壊する罪から離れます。
④ 偽りを捨てる
互いに真実を語ります。
⑤ 古い人を脱ぐ
以前の罪の支配された生き方を捨てます。
⑥ 新しい人を着る
神のかたちに従って新しくされ続けます。
⑦ キリストがすべて
人種や身分の違いを超えて、キリストがすべての中心です。
救われた者は新しい価値観によって生きるよう召されています。
3. 新しい人として歩む(3:12-17)
① 神に選ばれた者として生きる
信徒は神に愛された者です。
② 憐れみと優しさ
互いに思いやりを持って接します。
③ 忍耐と赦し
キリストが赦してくださったように赦します。
④ 愛を身に着ける
愛はすべてを結び合わせる帯です。
⑤ キリストの平和
平和が心を支配するようにします。
⑥ キリストのことば
みことばを豊かに住まわせます。
⑦ 主のために生きる
すべてを主イエスの名によって行います。
信仰は内面だけではなく、人間関係の中に表れます。
4. 家庭と職場における信仰(3:18-25)
① 妻への勧め
主にある者として夫を敬います。
② 夫への勧め
妻を愛し、辛く当たらないよう教えられています。
③ 子どもへの勧め
親に従うよう勧められています。
④ 父親への勧め
子どもを失望させないよう求められています。
⑤ しもべたちへの勧め
人ではなく主に仕えるよう働きます。
⑥ 主からの報い
真の主人はキリストです。
⑦ 公平なさばき
神はすべてをご覧になっています。
信仰は家庭や日常の働きの中にも現れます。
神学的意味
① 信徒は新しい人とされています
キリストにあって新しい存在とされています。
② 救いは生き方を変えます
救いは罪の赦しだけでなく、人格の変化をもたらします。
③ 愛が共同体を結びます
教会も家庭も愛によって支えられます。
④ キリストはすべての中心です
信仰生活も人間関係もキリストを中心とします。
⑤ 神のことばが成長を支えます
みことばが信徒を成熟へ導きます。
⑥ 日常生活も礼拝です
家庭や仕事も主に仕える場となります。
⑦ キリストとの関係
キリストは、
- 新しい命の源
- 平和を与えるお方
- 教会の中心
- 日々を導く主
です。
コロサイ3章は、救われた者が古い生き方を脱ぎ捨て、キリストに似た新しい人として歩むことを教えています。
この箇所が私たちに語ること
① 上にあるものに目を向ける
私たちは日々の忙しさや問題に心を奪われがちです。
しかしパウロは、キリストがおられる上にあるものを求めるよう勧めています。
天の視点を持つ時、地上の出来事を正しく見ることができます。
② 古い生き方に戻らない
キリストを信じた者は、新しい命を与えられています。
そのため、以前の罪の習慣に戻るのではなく、新しい人として歩むよう招かれています。
信仰は人生全体を変えるものです。
③ 愛が人間関係の土台
パウロは様々な徳目を挙げた後、愛を最も大切なものとして語ります。
愛は教会を建て上げ、家庭を支え、人と人を結び合わせます。
④ 赦された者として赦す
私たちは人を赦すことが難しいと感じることがあります。
しかしキリストは私たちをまず赦してくださいました。
その恵みを覚える時、私たちも他者を赦す力を受けることができます。
⑤ 神のことばを心に蓄える
信仰の成長は偶然には起こりません。
みことばを学び、思い巡らし、その真理に従う中で成熟していきます。
神のことばを豊かに住まわせることが大切です。
⑥ 日常生活も主への奉仕
家庭での役割や仕事は、単なる義務ではありません。
主に仕える心で行う時、それらは礼拝となります。
神は私たちの日常をご覧になっています。
⑦ キリストがすべての中心
コロサイ3章全体を通して見えるのは、キリスト中心の人生です。
家庭も、人間関係も、仕事も、信仰生活も、すべてはキリストを中心として整えられていきます。
この章の中心メッセージ
信徒は古い人を脱ぎ捨て、キリストにある新しい人として歩むよう召されています。
愛と赦しに生き、神のことばを心に満たしながら、日々の生活の中で主に仕えることが求められています。
コロサイ3章は、キリストを中心とした新しい人生が、家庭や人間関係を含むすべての領域に現れることを教えています。
「あなたがたは古い人をその行いとともに脱ぎ捨てて、新しい人を着たのです。」(コロサイ3:9-10)

