創世記5章 なぜ系図があるのか

系図

聖書を読んでいると、しばしば系図が出てきます。
うざくて、読むのがイヤになっちゃうところですよね。
でも、聖書には必要な部分でもあります。
なぜなら、この系図は、救い主へとつながる系図だからです。

聖書の目的のひとつは、誰が救い主化を表すことです。
この系図がやがてイエスさまへと繋がっていくわけですね。

アダム歴

創世記の5章の系図を年表風に書くと、下のようになります。

0----------930年 アダム(930才)
-130---------1042年 セツ(912才)
--235---------1140年 エノシュ(905才)
---325---------1235年 ケナン(910才)
----395---------1290年 マハラルエル(895才)
-----460----------1442年 ヤレデ(962才)
-------622--987年 エノク(365才)
--------687---------1656年 メトシェラ(969才)
---------874--------1651年 レメク(777才)
------------1056-----1656年洪水----2006年 ノア

ほとんどの人が1000年近く生きていて、1000年の間にたった10世代ですから、すごいですね(笑)。
ノアが生まれてくる寸前までアダムは生きていたということがわかりますね。

死なずに天に挙げられたエノクが印象的です。
死なないで天に挙げられたのは、聖書の中でもこのエノクと預言者エリヤだけです。

あと、一番長生きだったのはメトシェラです。
これは古い訳だとメトセラですが、ロバート・A・ハインラインという人が書いた「メトセラの子ら」というSF小説があって、超長寿の家族が出てくる話です。
もちろん、聖書のメトシェラから取られました。

さらに、最近映画化された「銃夢」(映画のタイトルは「アリータ」)というSFマンガには、「メトセライズ」という不老長寿化の技術が出てきます。

聖書がネタになっている話は多いですね。

さて、多くの初心者がつまずくアダムたちの年齢の話ですが、あまり深く考えないというのが一番のいいと思います。
ヘブル人の文化を含めて古代社会は、数字は誇張する傾向がありました。

中国の三国志演義なんかを読んでいても、「そんな数はいないだろう」とか、「一人でそんなたくさんの人を倒せないだろう」という突っ込み所がたくさん出てきます。

聖書の文化では、長寿が祝福の印でもありましたから、「ご先祖さまは偉大だった」ということがポイントのひとつ。
あとは、キーとなる人たちの名前だけが出てきていると考えておけばいいと思います。