出エジプト記11章 十の災い⑤
災いの予告
さて、最後の災いが始まる前の、静けさがこの11章です。
これまで立て続けに災いが起こってきましたが、10番目の災いの前に、嵐の前の静けさがあります。
これから起こることの恐ろしさを強調しているようです。
出エジプト 11:4 モーセは言った。「【主】はこう言われます。『真夜中ごろ、わたしはエジプトの中に出て行く。
11:5 エジプトの地の長子は、王座に着いているファラオの長子から、ひき臼のうしろにいる女奴隷の長子、それに家畜の初子に至るまで、みな死ぬ。
11:6 そして、エジプト全土にわたって大きな叫びが起こる。このようなことは、かつてなく、また二度とない。』
これまで、モーセの忠告通り、モーセに従わなかったために災いが降り注ぎ、エジプトは大きな打撃を受けました。
ここまで痛い目を見てきたのだから、最後の子の忠告を受け入れればいいのに、ファラオは耳を貸そうとはしません。
ファラオは、絶対に従わないと心に決めていたのでしょうか?
あるいは、彼のプライドが許さなかったのでしょう。
ここでも、この言葉が繰り返されます。
出エジプト 11:10 モーセとアロンは、ファラオの前でこれらの奇跡をすべて行った。【主】はファラオの心を頑なにされ、ファラオはイスラエルの子らを自分の国から去らせなかった。
ここでもう一度書いておきますが、これは、本当は素直な心の持ち主だったのに、頑なにさせたということではありません。
頑ななファラオの心を明確になったということです。
この選択はファラオが自らしたことであり、その頑なさによって、エジプトは災いを呼び込んでしまったのです。