第二コリント 9章 喜んで与える人を神は愛される(9:1-15)
背景
① 8章から続く献金の教え
8章では、
- マケドニア諸教会の模範
- キリストの献身
- 恵みによる献金
が語られた。
9章では、献金によってもたらされる祝福と実がさらに詳しく説明される。
② エルサレム教会支援の継続
パウロは、エルサレムの困窮する信徒たちのために献金を集めていた。
この働きは、
- 愛の実践
- 教会の一致
- 福音の証し
を表すものであった。
③ コリント教会への期待
コリント教会はすでに献金への熱意を示していた。
パウロはその熱心さを他の教会にも紹介していた。
④ 本章の中心テーマ
9章全体の主題は、「献げることは失うことではなく、神の恵みにあずかることである」ということ。
8章が「献金の模範」を示す章なら、9章は「献金の祝福と目的」を説明する章。
1. 準備された献げ物(9:1-5)
① パウロの確信
パウロは、コリント教会の熱意をよく知っていた。
② 他教会への励まし
彼は、アカヤ地方の信徒たちの熱心さを、マケドニアの諸教会にも伝えていた。
③ 約束を実現する
しかし実際の献げ物が準備されていなければ、双方とも恥をかくことになる。
④ 兄弟たちの派遣
そのためパウロは、事前に兄弟たちを派遣して準備を整えようとした。
⑤ 強制ではなく自発性
重要なのは、献金が強制ではなく、自発的な祝福として捧げられることである。
神はしぶしぶ捧げる献金ではなく、心からの献げ物を喜ばれる。
2. 蒔く者は刈り取る(9:6-11)
① 種まきの原則
有名な原則が語られる。
「少しだけ蒔く者は少しだけ刈り取り、豊かに蒔く者は豊かに刈り取ります。」(NASBからの翻訳)
② 惜しみなく与える
神は献げる心を見ておられる。
③ 喜んで与える人
有名な御言葉が続く。
「神は喜んで与える人を愛してくださいます。」(NASBからの翻訳)
④ 神の豊かな供給
神は必要を満たされる方である。
⑤ 善い業のために
神が豊かに与えられる目的は、さらに善い業に用いるためである。
⑥ 富の管理人
信徒は所有者ではなく、神から委ねられた管理人として歩む。
⑦ 義の実
献げることは、義の実を増し加える働きとなる。
「たくさん献げれば金持ちになる」という繁栄主義の教えではない。
神が善い業のために必要を満たされることを教えている。
3. 献金が生み出す実(9:12-15)
① 必要を満たす働き
献金はまず、困っている信徒たちの必要を満たす。
② 感謝を生み出す
しかしそれだけではない。
受けた人々は神に感謝する。
③ 福音の証し
献金によって、信徒たちが福音に従っていることが明らかになる。
④ 教会の一致
異邦人教会からの支援は、ユダヤ人信徒たちとの一致を深めた。
⑤ 愛の交わり
与える者と受ける者の間に、キリストにある交わりが生まれる。
⑥ 神への賛美
最終的にすべては、神への賛美につながる。
⑦ 言い尽くせない賜物
章は賛美で締めくくられる。
「言い尽くせない賜物のゆえに、神に感謝します。」
この賜物の究極は、キリストご自身である。
献金の最終目的は人を助けることだけではなく、神の栄光と感謝を生み出すこと。
神学的意味
① 献金は礼拝である
- 金銭の移動ではなく
- 信仰の表現であり
- 礼拝の一部である
② 喜びは献金の本質である
- 義務感ではなく
- 強制でもなく
- 喜びから生まれる
のである。
③ 神は必要を満たされる
- 神は乏しくならず
- 神は不足されず
- ご自身の民を養われる
方である。
④ 献げる者も祝福される
- 心が広げられ
- 感謝が増し加わり
- 信仰が育てられる
からである。
⑤ 教会は互いの必要を支え合う
- 助け合い
- 分かち合い
- 愛を実践する
共同体である。
⑥ すべての栄光は神に帰される
- 与える者も
- 受ける者も
- 神を賛美する
のである。
⑦ キリストとの関係
キリストは、
- 神の言い尽くせない賜物
- ご自身を献げられた救い主
- 真の豊かさの源
- 与える愛の模範
である。
信徒はキリストの恵みにあずかる者として、喜びと感謝をもって与える生き方へ招かれている。
まとめ
- 第二コリント9章は喜んで与える献金について教える章である。
- 献金は自発的な愛の表現である。
- 少し蒔く者は少し刈り取り、多く蒔く者は多く刈り取る。
- 神は喜んで与える人を愛される。
- 神は必要を豊かに満たしてくださる。
- 献げることは善い業へとつながる。
- 献金は困っている人々を助ける。
- 献金は教会の一致を強める。
- 献金は神への感謝と賛美を生み出す。
「キリストの恵みを受けた信徒は、神を信頼しながら喜びと感謝をもって与え、その献身を通して神の栄光と教会の一致を現すべきである」

