マルコ3:13-19 十二弟子の任命

山に呼び集める主(3:13-14a)

イエスは山に登り、

「ご自分が望む者たち」

を呼び寄せられました。

すると彼らは主のもとへ来ます。

ここで強調されているのは、人間の選択よりも主の選びです。

弟子たちは自ら志願したのではなく、イエスによって招かれました。

神の国の働きは、まず主の召しから始まるのです。


十二人を立てる目的(3:14b-15)

イエスは十二人を任命されました。

その目的は二つありました。

まず、

「ご自分のそばに置くため」

です。

弟子の第一の務めは働くことではなく、主と共にいることでした。

そして第二に、

「宣教に遣わし、悪霊を追い出す権威を持たせるため」

でした。

主と共に歩む者が、やがて主の使命を担う者として遣わされるのです。


新しいイスラエルの象徴(3:16-19)

イエスは次の十二人を任命されました。

  • シモン(ペテロ)
  • ヤコブ
  • ヨハネ
  • アンデレ
  • ピリポ
  • バルトロマイ
  • マタイ
  • トマス
  • アルパヨの子ヤコブ
  • タダイ
  • 熱心党のシモン
  • イスカリオテのユダ

十二という数は偶然ではありません。

旧約のイスラエル十二部族を思い起こさせます。

イエスは新しい神の民の基礎を築こうとしておられたのです。

また弟子たちの背景はさまざまでした。

漁師もいれば、収税人もおり、熱心党の者もいました。

神の国は同じ背景の人々の集まりではなく、主によって集められた共同体なのです。


ユダの存在(3:19)

十二人の最後には、

「イエスを裏切ったイスカリオテのユダ」

の名が記されています。

マルコは後の出来事を見据えながら、この名前を記しています。

興味深いのは、イエスが最初からユダの存在をご存じでありながら、なお十二人の中に加えられたことです。

神の救いの計画は、人間の失敗や裏切りによって妨げられることはありません。

むしろ十字架への道さえも神のご計画の中にあったのです。


神の国とのつながり

この箇所で神の国は、新しい共同体として形を取り始めます。

イエスは群衆だけを集めたのではありません。

ご自身のそばに弟子たちを置き、彼らを訓練し、やがて世界へ遣わそうとしておられます。

神の国は王だけでなく、その王に従う民によって広げられていくのです。


この箇所が私たちに語ること

私たちはしばしば奉仕や働きに目を向けます。

しかしイエスが十二人を任命された最初の目的は、

「ご自分のそばに置くため」

でした。

主と共にいることが、すべての働きの土台です。

また十二人が決して完全な人々ではなかったように、神は弱さを持つ人々を集め、ご自身の働きのために用いられます。


この箇所の中心メッセージ

イエスは十二人を選び、ご自分のそばに置き、福音宣教のために遣わされた。

弟子道は主の召しから始まり、主との交わりの中で育まれる。

神の国は、主によって集められた新しい神の民を通して世界へ広がっていく。

「イエスはご自分が望む者たちを呼び寄せられた。」(マルコ3:13)

「彼らをご自分のそばに置き、また遣わすために十二人を任命された。」(マルコ3:14)

「悪霊を追い出す権威を持たせるためであった。」(マルコ3:15)